EBC Financial Group (UK) LtdのCEO、バレット氏が語る 「オンショア規制が強化される中の成功法」
EBC Financial Group (UK) CEOのデイビッド・バレット氏はワールドファイナンスとのインタビューで、APACおよびグローバルでの戦略的な成長、規制強化による課題、そしてオフショア市場へのシフトについて答えました。
EBC Financial Group (UK) Ltdのデイビッド・バレット氏最高経営責任者(CEO)は、ワールド・ファイナンスとの一連のインタビューの中で、2024年に向けてのEBC Financial Groupの戦略的成長、規制状況、世界のブローカー市場の見通しについて語った。
パンデミックとAPACの成長
COVID-19パンデミックの最盛期にもかかわらず、2020年に設立されたEBC Financial Groupは、特にAPAC地域において目覚ましい成長を遂げてきた。バレット氏は、この地域の年齢層、テクノロジーに対する意識の高まり、個人の可処分所得の増加など、APACでの拡大を推進する特徴的な要因を強調した。「APACが当社の主な原動力となっている。事実上、すべてのブローカーとの顧客基盤の成長は、この地域からもたらされている。中国はもちろん、他にも非常に力強い成長を遂げている国がたくさんあるのが現状だ。」とバレット氏は指摘した。
バレット氏は、デジタル・エンゲージメントとオンラインでの金融活動の大幅な増加にも言及した。「若い顧客は、テクノロジーへのアクセスが容易になったことから、よりオンラインに集まるようになり、つながる能力が以前よりずっと向上している。彼らは可処分所得があり、以前よりも金銭的余裕がみられるうえ、目標達成や努力することに対して貪欲な傾向にある。それがAPAC市場がこのように当社の大きな原動力となっている理由だと考える。」
同氏はまた、多くの新規トレーダーのエンゲージメント・レベルを変化させた例として、ミーム株暴落の影響を挙げた。ミーム株現象は、ソーシャルメディアの宣伝によって小型株が急騰・急落したことを特徴としており、市場に大きなボラティリティもたらしただけでなく、新規トレーダーに失望感をもたらした上、彼らの市場退出につながった現象のことである。しかしバレット氏は「この事案は当グループの取引量には一切影響せず、むしろ増加傾向につながった。」と付け加えた。
規制情勢とグローバル展開
バレット氏はまた、規制の強化や運用コストの上昇を背景に、オンショア・ブローカー市場が多くの課題に直面していることを取り上げた。スペインでは差金決済取引（CFD）のような特定の商品の取引を全面的に禁止し、フランスでは厳格な規制が設けられるなど、EEA（欧州経済領域）において政治的な影響からオンショア規制が強化されていることを強調した。「発展した国や地域の規制当局は、今後も厳しい態度で臨むだろう。事業を維持するための摩擦コストが非常に高いため、こうした管轄区域から追い出される中小プレーヤーがますます増えていくことになりそうだ。」と同氏は説明する。EBC Financial Groupは、ボゴタ、シンガポール、クアラルンプールに事務所を設立し、最近ではケイマン諸島金融庁（CIMA）からフルライセンスを取得することで、成長機会に乗じてきた。「ケイマン事務所を設立した主な理由は、オフショア・ブローカー市場は、規制、バンキング、テクノロジー提供の面で、今後ますます難しくなっていくだろうと考えたからだ。だから、オフショアの法域を検討するのであれば、ケイマン諸島はおそらく最良の選択肢のひとつだろう」とバレット氏は述べている。
EBC Financial Groupの成長は、FCバルセロナとの3年半の協力関係を含む戦略的パートナーシップによってさらに強化されている。バレット氏は、「このような世界的に権威のあるブランドとの提携は、最高レベルの成功を達成するという我々の野心を強調するものだ。」と説明した。同氏はまた、確固たるブランド認知と質の高いスタッフの採用を通じて、競合の多い市場でもひときわ際立つための同社の努力を強調した。
挑戦と今後の展望
今後についてバレット氏は、FXブローカー業界はいくつかの課題に直面していると指摘した。「最大の課題のひとつは、規制の変更に対応し、全地域でコンプライアンスを維持することだ。コンプライアンスにかかるコストは上昇しており、このような需要に対応するためには、テクノロジーと人材に多額の投資をする必要がある」と語った。バレット氏はさらに、持続可能な成長の重要性についても言及し、 「急拡大はリスクを伴う。私たちの戦略は有機的に成長し、適切なインフラと質の高いスタッフを確保することだ。」と述べた。
バレット氏は、ブローカー業界の統合傾向は今後も続くと予想する。「小規模業者は、規制や運営コストが高いため、オンショアで生き残ることがますます難しくなるだろう。そうなれば統合はさらに進み、一部のブローカーはオフショアの機会を模索することになる。顧客にとってこれは、より多様な投資オプションへのアクセスを意味する。 」と話した。
サイバーセキュリティと企業の責任
会社の急成長について語る中で、バレット氏はクローン攻撃などの課題について言及した。「私たちのようなグループにとって、それは不運な妨害となるが、珍しいことではない」と彼は語った。EBC Financial Groupは、世界的に有名なサイバーセキュリティ会社と提携し、世界中のデジタル・プレゼンスを監視・保護している。
バレット氏はまた、企業の社会的責任（CSR）と持続可能な社会に対する取組みにおける同社のコミットメントを強調した。「例えば、EBCはコンゴ民主共和国の約2万5,000世帯に対し、10万枚の次世代蚊帳の購入と配布を支援する。この蚊帳は、殺虫剤に順応した蚊から、13あるコミュニティーの100％（およそ15万人）を守ることが可能だ。このキャンペーンは、彼らの親に安心感を与えるほか、学生たちが学校に通い続け、幼い子どもたちが5歳の誕生日を迎えられるよう支援するものである。」とバレット氏は語った。
その他のCSR活動としては、オックスフォード大学経済学部と提携し、租税回避に関するウェビナー・シリーズを通して金融リテラシーの促進を図ったり、同学部の大学院生奨学金基金への直接支援などが挙げられる。
EBC Financial Groupは、300人を超える従業員を擁し、さまざまな文化や異なるタイムゾーンにまたがりながら成長を続けている。持続可能な成長、強固な規制遵守、戦略的パートナーシップに重点を置き、同社は進化する金融情勢を乗り切る態勢を整えている。
EBC Financial Groupについて
EBC Financial Groupは、ロンドンの金融街で設立され、シドニー・香港・シンガポール・バンコク・キプロスなど主要な金融センターにオフィスを構えております。世界中のトレーダーや機関投資家を対象に、FX取引を含む金融仲介・資産運用・投資ソリューションなど、包括的な金融サービスを提供しています。当社のマネジメントチームは大手金融機関で30年以上の経験を持つベテランの専門家によって率いられています。
複数の賞を受賞している当社は、最高水準の倫理基準と国際的規制の遵守を誇りとしています。
- EBC Financial Group（UK）Ltdは英国金融行為監督機構（FCA）の規制を受けています。
-EBC Financial Group（オーストラリア）Pty Ltdはオーストラリア証券投資委員会（ASIC）の規制を受けています。
- EBC Financial Group（ケイマン）Ltdはケイマン諸島金融庁（CIMA）の規制を受けています。
当社はFCバルセロナのオフィシャルFXパートナーであり、アジアをはじめとする南米、中東、アフリカ、オセアニアなどの地域に特化したサービスを提供しています。
また、国連財団のキャンペーン「United to Beat Malaria」のパートナーでもあり、グローバルな保健衛生の向上に貢献しています。
2024年2月より、当社はオックスフォード大学経済学部とウェビナーシリーズを共催し、経済学の社会的課題への応用を対話し、「経済学者の本音」を明らかにしています。
当社は、誠実さ、信頼、お客様の資産の安全が最優先される企業文化を提唱し、すべての投資家の皆様に、誠実な対応をすることをお約束します。
EBC Financial Groupは登録商標です（商標登録第6763767号）。
Douglas Chew
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